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21世紀は大交流時代。このところ観光産業は経済効果を挙げ、雇用を促進し、更に地域の活性化をもたらすものと、国・地方自治体の関心が高まってきました。しかし、お客様の志向や旅のスタイルが変わり、世界標準で眺めてみた場合、観光産業には幾多の問題が残されています。また、これからの観光地は単に量的に評価されるのではなくて質が問われるようになりました。
昨年ソウルでワールドカップの開会式と緒戦を見学、感激もそこそこに山形県で開催された第53回全国植樹祭(6月3日)に直行しました。両陛下をお迎えし知事が先導したイベントは見事に運営されましたが、参加者の一人として国際的イベントに勝るとも劣らない感動を覚えました。それは、山形県の性格・魅力が如何なく発揮されたからです。「感じていますか森のあるしあわせ」というテーマ、会場となった金山町周辺の安らぎの原風景、アトラクションを演じた爽やかな生徒達、県外客へ提供した旬のさくらんぼ狩り(2mサイズの苗木風にたわわに実る―これは大好評)そして久しぶりに聞いて歌った「県民の歌」など。
特に、「広き野を流れゆけども最上川、うみに入るまでにごらざりけり」には感慨無量でした。子供の頃馴染んだ美しい旋律という感傷もありますが、むしろその意味するところ―県の自然や人々の生活、歴史、文化を営々と築き育んだ―文字通りの母なる川の持つ深い意味を改めて認識したからです。
それぞれの土地にはそれぞれの自然・気候があり、そこに住む人々との調和により固有の風土を醸し出します―言葉、文化、歴史、地場産業伝統芸能、味覚など。それらは魅力であり人々を惹きつけます。人々はそれらを求め旅し・学び・交流し感動します。
県にはオリジナルな魅力が多くありますが、それこそがグローバルな価値を持っております。故に、近年見られる観光地の類似性、俗化、景観の乱れといった状況には一線を画す必要があります。改めて山形県のオリジナリティをもう一度再認識し磨き上げることが焦眉の急と思います。最近「美しい山形・最上川フォーラム」が結成され、観光面の軸として長期的なビジョンを構築するやに伺っておりますが、誠に時宜を得ていると思います。
一方、内外の訪問者を迎えるにあたり、サービスシステムはグローバリーに対応せざるを得ません。個室ベース、個人旅行化、泊食分離・選択、滞在型への対応仕組み作りなどです。同時に「もてなしの心」こそが決め手です。単に観光関係者のみならず、住民の意識も高め「住んで良し旅人に良し」の観光地を目指してほしいものです。ホスピタリティはもともと県民の得意な資源でもありますので、更に研鑽して時代の先端を切っていただきたいと思います。
かつて、親日家の故ライシャワー駐日大使は“もう一つの日本”の中で「山形は過去の日本であるばかりでなく将来の日本である。発展の余地があり、しかもその発展には自然と人間の喜ばしい均衡は決して損なうことがない」という趣旨で、山形を良い例として紹介しています。
山形県観光のブランド化、イメージアップを図るため、貴観光協会の皆さん―産・官・民・学が連携し、明快なビジョンを立て、果敢に行動することを祈念いたします。
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