

近年、お正月飾りとして桜の花を見かけるようになっていませんか?この冬に咲く桜、その名を啓翁桜(けいおうざくら)と言い、12月下旬〜3月の真冬に咲く桜として注目を集めています。
啓翁桜とは、支那桜桃と彼岸桜を交配してつくられた桜です。実はこの啓翁桜、意外と歴史は古く、江戸城に生花を納めていた花き商が冬に咲かせる手法を編み出したと言われています。
啓翁桜は、いわゆる一般的な桜と違い太い幹はなく、形の良い枝が何本もまとまって1つの株を形成し、花びらからはさわやかな香りを漂わせます。普通なら3月下旬〜4月上旬に開花しますが、気候条件をうまく利用した促成栽培で冬期に開花させるのです。

桜は、秋になって気温が下がり始めると休眠に入ります。休眠中に一定の低温(だいたい8度以下)にあたることで準備が整い、開花ができる状態で春を待ちます。休眠時間が500時間以上あれば開花させることができるため、時期を見計らい(木全体が花芽で覆われるような状態)、枝を切り出しハウスに入れ加温します。ハウスの温度は日中が20度、夜は10度ぐらいに調節。そうすることで、桜は春が来たと勘違いをして、真冬に開花するのです。山形県は秋の訪れが早いため、桜は早く休眠に入り、早く終えることができます。そのおかげで、お正月に合わせた開花も可能なのです。

啓翁桜は、開花準備のできたつぼみの状態で出荷されますので、実際の開花はお客様のお手元でということになります。枝の根元に十字に切り込みをいれ水揚げをします。開花を早めたいときは暖かい場所に、逆に遅くしたいときには寒い場所に置いて調節してみてください。

